本エントリは、私の主観に基づく、法律相談の記録です。
細部の省略や、プライバシーに関わる事項についてのご質問等については、お答えいたしかねることもあることをご了承ください。
ちょっと待たされる
予約時間に相談場所に行ったら、まだ前の人が相談中なのでしばらく待っているようにと言われた。待ち合い場所で待つ事にした。パンフレットや資料が置いてあったので、どのようなものが置いてあるのか見てみた。DVや家庭問題、離婚後の生活についての資料が多いようだ。妥当だろう。しかし、これらの深刻さから比べたら、私なぞ、予約を入れてよかったのだろうかと迷う。
待っている間に、相談したい事について、おさらいした。
相談と回答
弁護士さんは、若い女性の方だった。
用意してきた説明用メモを出し、口頭でも簡単な説明をした。
私の基本的な情報と現状について、いくつか質問された。生活状況と、収入状況、夫との連絡状況、離婚の意思と方策などだ。相談にくる方の中には、おびえて生活をせざるをえなかったり、収入が厳しい方もいるはずで、おそらくそのせいもあるのだろうと思われる。
私については、暴力があったわけでもなく(ニゲは金銭感覚が病気である以外は正常だった)、生活に困っておらず(実家に居候なのだから当然なのだが)、多くもないが少なくもない程度の給与所得があり、大変な事と言えば実家からだと通勤時間が長い事くらいなのだ。
また、ニゲについても質問された。しかし、いくつか答えようがないものがあった。ニゲは、年収も、負債の額も、確かな事を教えてくれることはなかったのだ。
協議離婚を拒否されているので、調停を申し立てようと思っている事と、かなり強く拒否しているので、裁判も考えに入れているということも話した。
さて、弁護士さんによると、「裁判でも離婚は認められる状況にあると思われる。」そうである。「あまりにも、金銭にルーズ過ぎる。」そうな。
裁判の場合には、協議や調停と違って、法律で定められた離婚理由が必要だ。いくつかある法定理由のなかの、「婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたるだろうとのこと。また、既に別居しているため、離婚が認められやすくなっていると指摘された。離婚が認められるための別居期間については、申し立てる地裁、担当判事によっても異なるそうだ。たまたまだが、私の申し立てる地裁は「比較的、破綻主義を取りやすい」傾向があるそうだ。過去、別居期間1年というケースがあったという。「裁判とするためには調停が必要で、裁判が始まる前に、1年程度は経過してしまうと思われる。それで十分であろう。」とのこと。
…なんと心強いアドバイス。最近の判決からのアドバイスは相談しなければ分からなかった。
別居期間は「地裁や判事による」のだ。どうりで、書籍やウェブには、別居期間について具体的にどの程度と書かれていないはずである。
借金の額の多寡といっても、収入との関係もあるので、いくらならとは言えない。
おそらく、「重大な事由」は、色々あり過ぎる上、状況に依存するため、紹介できないのであろう。
さて、弁護士さんは何やら楽しそうだった。やはり、私のケースは、相談に来る人の中では深刻度が低い方なのだろう。ちなみに、「置いてきたネコを引き取りたい」と「携帯電話を引き続き使いたいので、名義を変えてもらいたい」などという離婚条件を見たのは初めてだそうだ。両方とも置かれた状況が深刻な人は相談しそうもない事だと思った。
弁護士さんは「凄いですね」と言っていた。これまでの相談の中でも、まれに見るものがあったようだ。
離婚条件を固めるためには
この相談の結果から判断するに、以下のような事は考えておいた方が良いようだ。
- 別居期間
- 離婚と別居期間の関係は、地裁や判事によって異なるので、その辺りを知っている弁護士に相談すると良い。念のため、なるべく別居期間は長くとれるように工夫する。
- 借金夫の金銭感覚異常症
- 重いほど離婚を認められやすい。いかに重いかを、分かりやすく説明できると、なおよい。
また、離婚を切り出したときに、いつもの行動様式に起因する、以下のような言動があると思われる。覚えておいた方がいいと思うが(あとで役に立つかもしれない)、気にすることはないと思う(だって、いつもの事)。
- 不可解なほどの楽観主義から、裁判で離婚が認められるはずがないと言う。
- 自信過剰から、出て行けるはずがないと思っている。
行ってヨカッタ
すっきりとした。調停での、説明根拠ができたと思った。
さわやかな気分で、申し立てへの決意を固めたのでした。
[法律相談 完]